専用車両

 先日久々に電車に乗った。阪急電車。関東の人には馴染みが薄いかもしれないが、「阪急ブレーブス」の阪急である。オリックスの前。結構強かったなあ。
世界の盗塁王、福本豊だ。盗塁で世界を獲るというのもなかなかすごい。こりゃすごい。当時の阪急は・・いや今回は野球の話ではないのだ。電車の話である。

私は電車は前の方に乗るのが好きなので、停車位置までぽとぽと歩いていた。と、見つけた。女性専用車両の表示である。そういえば、この間ニュースでみたなあ。これである。

「女性専用車両」とはなんとも淫靡な響きだが、設置目的は「迷惑行為防止」なのである。いわゆる痴漢等の対策であろう。専用車両設置には別に反対でも賛成でもない。どちらでもいい。ただ、どうなんであろう。なんで、女性だけ?よくあるではないか、痴漢に間違われて、えらい目にあった男性とか。痴漢に間違われるというのは、はなはだ迷惑である。とすれば、これの防止もしてもらわないことには困る。

一部の権利だけ保護するというのはいかがなものか?いかがなものか?2回言っておいた。ということは男性専用車両も作らねばならぬ。

車内での迷惑行為はこれだけか?結構ある。泥酔者、ヘッドホンステレオの騒音、きつい香水のにおい、にんにく臭、携帯電話などなど。結構あるぞこれは。痴漢という迷惑行為だけ、なぜも防止しようとするのか。ほかのも、きっちり対応してもらわないと困る。「10時間以内に臭いのきついものを食べた人専用車両」とか、「ヘッドホンステレオの音量を5以上で聞いており、かつ音が漏れやすいヘッドホンを着用している人専用車両」とか、「携帯電話を使うときに必要以上に大声を出す人専用車両」とか。ひょっとしたら、痴漢されたい人も中にはいるかもしれない。ということは、「痴漢専用車両」もいるな。ん、これはヒットしそう。

ヒットで世界の電車王なのである。

2002.10.16 / JUN